エアコンセンターACの業務用エアコンコラム
【業務用エアコン】冷房が効かない原因と対処法
暑い日に、エアコンをつけても部屋がなかなか冷えない…というご経験はありませんか?
室内にいるのに汗ばんだり、暑くて集中できなかったりと、冷房が思った通りに効かないことで業務にも影響が出てしまいますよね。
今回のコラムでは、エアコンの冷房が効かない原因と対処法についてお伝えいたします。
1.冷房が効かない原因と対処法
冷房運転時、エアコン本体は壊れていないはずなのに、なぜか涼しくないと感じる場合があります。
よくある原因とその対処法は次の通りです。
リモコンが適切な設定になっていない
風量を弱にしていたり、温度を高めに設定している時は、冷房運転時でも十分に涼しさを感じることができない場合があります。
まずはリモコンの設定を確認しましょう。
業務用エアコンは、運転方法、温度、風量、風向などを設定することができます。
対処法
まずは故障ではないことを確認しましょう。
一度電源を入れなおして冷房運転に設定し、設定温度を室温より低めにしたうえで、冷たい風が出るかお試しください。
正常に冷風が出ることを確認したら、気温や体調に合わせて過ごしやすい環境になるよう設定しましょう。
冷房運転時は、風量を「自動」、風向を「上向き」に設定することをおすすめしています。
風量を「自動」にすることで、暑い時は強い風量で、涼しいときは柔らかい風量で部屋を快適に保ってくれます。また、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に流れるという特徴があります。そのため、冷房の風向を上向きに設定すると、上に溜まった暖かい空気をかきぜて室内の空調ムラを無くすことができます。サーキュレーター等を使用して、空気を循環させることもオススメです。
外気温が上昇している
外気温が高いと、冷房運転の効率が悪くなります。業務用エアコンには、空気中の熱をポンプのように吸い上げて、別の場所に移す「ヒートポンプ」という技術が使われています。冷房時はこの技術を使い、室内の熱を吸い上げて室外に放出することで部屋を涼しく保っています。しかし、熱は温度の高いものから低いものに移動する性質があるので、外気温が高いと室内で集めた熱が移動しにくくなります。そのため、外気温が高いと冷房が効きにくくなってしまうのです。
対処法
室外機周辺が高温になることを防ぎましょう。室外機が日光に当たっている場合は、人工的に日陰を作ってみましょう。吹出口から1m程度離れたところにすだれを設置することで、室外機周辺の温度を下げることができます。また、室外機の周辺に打ち水をすることでも効果を得られます。水が蒸発する際の気化熱の働きで、周囲の熱を奪い、温度を下げる効果があります。このとき、室外機に水をかけないように注意してください。故障や漏電などの事故につながる可能性があります。
室外機の周りに障害物がある
室外機の周辺に鉢植えや段ボール、車両などの障害物があると、同じく冷房効率が悪くなってしまいます。吹出口がふさがれてしまうと、吐き出した暑い空気をそのまま吸い込むショートサーキットを起こしてしまい、冷房が正常に効かなくなります。
対処法
障害物を取り除き、空気の流れを良くしましょう。目安として、吹出口の前30センチほどの距離までは、物がない状態が理想です。
また、合わせて室外機のファンの汚れもチェックしましょう。内部の掃除はプロへの依頼が必要ですが、目の届く範囲であればホコリをとるなどの対応をしていただいて問題ありません。
室内機のフィルターが汚れている
フィルターが汚れていると、室内機の吸込口が制限されてしまいます。
室内の熱を効率よく送り出せなくなり、冷房能力の低下につながります。
エアコン本体が本来の能力を発揮できず、冷房を付けていてもいまいち涼しい風が出てこないという状況になってしまいます。
対処法
室内機を掃除しましょう。内部の掃除はプロへの依頼が必須ですが、フィルターの掃除であれば手軽に行うことが出来ます。
エアコン本体の説明書に、フィルター掃除の方法が記載されています。
定期的なメンテナンスによって、冷房はもちろん暖房の効率も上がります。ぜひシーズンごとにお手入れを行ってください。
エアコン本体の能力が足りてない
お部屋の環境が変化し、エアコンの能力が足りなくなってしまう場合もあります。
いくつかのケースが想定されます。
【ケース①】事務所などの物件を居抜きで契約し、飲食店などに使っている場合
部屋の大きさが同じでも、使用する用途によってエアコンの適切な能力は変わります。用途が飲食店や美容院などの場合は、事務所よりも大きい能力のエアコンが必要なため、残置物のエアコンをそのまま使用すると冷房が効きにくいと感じる可能性があります。
【ケース②】従業員の人数やパソコンなどの放熱負荷が増えた場合
部屋の用途が変わらなくても、部屋の構造や収容する人や物の数が変わるとエアコンの能力が足りなくなります。人や機械は常に熱を放出しているので、数が増えると冷やすためにより高い能力が必要になるためです。室内環境が大きく変わる場合は、エアコン能力のの見直しも必要になります。
対処法
エアコン本体の能力が足りない場合は、エアコンの入替または増設をおすすめします。
また、今後も人員増員や設備増強の予定がある場合は、機器の選定時点で少し能力の高い機器を選んでおくことがポイントです。業務用エアコンは5年10年と長く使用する機器ですので、少し先の事業形態を見通して機器を選定しましょう。
冷媒ガスが不足している
ガス漏れ等が原因で冷媒ガスが不足すると、冷房が効きにくくなります。
冷媒ガスは室内の熱を吸収し外に運び出す役目を持っていますが、量が少なくなるとその作用も弱くなります。
対処法
冷媒ガスが不足している場合は、修理が必要です。
ガスが漏れている箇所を突き止め、修繕した上で新しくガスを補充します。
冷媒ガスの取り扱いには資格が必要ですので、空調のプロにご依頼ください。
2.解決しない場合はプロに相談
上記に掲載した解決方法の他に、エアコン電源の入れなおしなどを試しても解決しない場合は、まずは業務用エアコンを設置した業者にご相談ください。場合によっては修理の依頼が必要になる可能性もあります。故障したエアコンを使い続けると、重大なトラブルがが起きる場合もありますので、お早めにご相談下さい。
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