エアコンセンターACの業務用エアコンコラム
和室にピッタリな業務用エアコンをご紹介! 注意点も詳しく解説
旅館や料亭、そしてお寺や神社などにある和室。日本の伝統や美しい心が息づく和室は、特別なひとときをくれる大切な空間です。そんな和室をより心地よい空間にするために、業務用エアコンの導入を検討される方も多くいらっしゃるかと思います。
しかし、いざ導入となると、「雰囲気を壊してしまうのでは?」「そもそも設置できるの?」といった心配や疑問も出てくるのではないでしょうか。このコラムでは、和室と業務用エアコンに関する疑問から和室にぴったりのおすすめタイプまで、丁寧にご紹介していきます。
1.和室に業務用エアコンを設置することは可能か
結論から申し上げますと、和室に業務用エアコンを設置することは可能です。景観や建物への影響を心配する声を頂くこともありますが、適切な機器選びや施工方法の工夫によって解決することができます。例えば室内機は、より薄型化が進みコンパクトになりました。和の空間に自然に溶け込む木目調のパネルや、存在感を抑えたスタイリッシュな形状も選択肢としてございます。
実際に、おもてなしを重視する旅館の客室や宴会場、格式ある料亭の個室、さらには歴史的価値を持つ寺社仏閣の本堂といった様々な和の空間で業務用エアコンが導入され、快適な環境づくりに貢献しています。高温多湿な日本の夏や厳しい冬の寒さを考慮すると、質の高いおもてなしのためにも適切な空調管理の重要性はますます高まっています。

2.和室に求められる業務用エアコンの特徴
和室に業務用エアコンを設置する際には、一般的なオフィスや店舗とは異なる視点での配慮が求められます。ここでは、特に重要となる「建物への配慮」「デザイン性」「快適性」の3つの特徴について解説します。
2-1.建物への配慮
特に歴史ある旅館や料亭、寺社仏閣では、建物そのものへの配慮が重となります。業務用エアコンの設置には、室内機・室外機の固定、配管・配線工事などが伴いますが、これらの作業が建物を必要以上に傷つけないよう注意を払う必要があります。
例えば、壁や天井への穴あけは最小限に抑え、既存の開口部を利用したり、目立たない場所を選んだりする工夫が求められます。配管ルートも、外観や内観を損なわないよう、建物の強度に影響を与えないよう慎重に計画する必要があります。また、室内機の重量が建物自体に影響を与えないような機種選定も重要です。信頼できる専門業者に現地調査を依頼し、建物の特性を十分に理解した上で、最適な設置計画を立てましょう。
2-2.デザイン性
和室の魅力は、落ち着いた雰囲気と調和の取れた空間美にあります。業務用エアコンを設置する上でも、美観を意識することはとても重要です。
最近の業務用エアコンは、和室に合わせたデザインが存在します。室内機のパネルには、和室の木材や壁の色調に合わせやすいブラウン、あるいは白壁に合うフレッシュホワイトといったカラーバリエーションが用意されている機種も見られます。また、吹出口が目立たないデザインや、フラットなパネルを採用することで空間にすっきりと溶け込むよう工夫されたモデルも人気を集めています。設置場所も、正面から目立ちにくい位置を選ぶなど、細部までこだわる配慮が和室の美観を保つためには不可欠です。
2-3.快適性
和室で過ごす時間の質を高めるためには、何よりも快適な空調環境が欠かせません。業務用エアコンには、単に部屋を冷やしたり暖めたりするだけでなく、きめ細やかな快適性を実現する機能が求められます。
まず、温度ムラのない均一な空調です。床に近い部分と天井付近で温度差が生じやすいため、部屋全体を効率よく、かつ均一に空調できる機能が重要になります。例えば、床面の温度を検知して足元から暖める機能や、広範囲に風を送れる機器などが有効です。お寺の本堂などの天井が高い場所は、高天井モードを搭載した機器や、床面を温めやすい床置形などがおすすめです。
次に、人に優しい風を届ける配慮も大切です。特に旅館の客室や料亭の個室など、お客様が長時間滞在する空間では、不快な風当たりは避けたいものです。人を検知して風をあてたりよけたりする「人感センサー」や、自動でフラップを上下や左右に動作させる「オートスイング機能」などを活用し、優しい気流を作り出すことが求められます。その他にも、静音性の高い機器や空気清浄機能の付いた機器を選ぶことで、より質の高い環境にすることが可能です。
3. 和室におすすめの業務用エアコン
ここでは、和室におすすめできる室内機のタイプと、その特徴や適したケースについてご紹介します。
3-1.天井カセット形

天井カセット形エアコンは、室内機本体を天井内に埋め込むため、壁面や床面を占有せず、空間をすっきりと見せることができるのが最大の特長です。和室の美観を重視する場合におすすめです。
吹出口の方向(1方向、2方向、4方向など)や形状(正方形、横長など)も多様で、部屋の広さや形状、用途に合わせて最適な気流を作り出すことができます。例えば、旅館の大広間や寺社仏閣の客殿など、広い和室では4方向タイプで部屋全体を効率よく空調し、料亭の個室や旅館の客室などでは、壁際に設置して1方向または2方向に吹き出すタイプで、人に直接風が当たりにくいよう配慮した気流設計が可能です。ただし、設置には天井裏に一定のスペースが必要となるため、建物の構造や強度によっては設置が難しい場合もあります。専門業者による現地調査にて、設置が可能か確認する必要があります。
3-2.壁掛形

壁掛形エアコンは、家庭用エアコンと同様に壁面に取り付けるタイプです。設置が比較的容易で、導入コストも抑えやすいことがメリットです。天井裏のスペースがない和室や、こじんまりとした和室、比較的手軽にエアコンを導入したい場合に適しています。
ただし設置する壁面の強度に心配がある場合は、追加で壁面補強工事を行ったり、床置形などの別の機器を検討したり、建物に影響が少ない方法を採用しましょう
3-3.床置形

壁床置形エアコンは、その名の通り床に直接設置するタイプです。メリットとしては、足元から空調を効かせることができるため特に冬場の快適性が高いこと、そして天井や壁への大掛かりな工事が不要な場合が多く設置が比較的容易であることが挙げられます。特に、歴史的建造物である寺社仏閣や古い旅館などで、天井や壁に手を加えることが難しい場合に有効な選択肢となります。
デメリットとしては、室内機の設置スペースが必要となるため、部屋の広さやレイアウトによっては邪魔になってしまう可能性があることです。また、デザインの選択肢が他のタイプに比べて限られる場合もあります。
3-4.その他(ビルトイン形、天井埋込ダクト形など)

その他、室内機本体を下り天井や押入れの上部などに完全に隠蔽し、吹出口と吸込口のグリルのみが見えるように設置するタイプもございます。エアコンの存在をほとんど感じさせないため、和室のデザイン性を最大限に重視したい場合に最適です。ただし、設置には詳細な設計と大掛かりな工事が必要となるため、メンテナンス性も考慮した計画が不可欠です。新築や大規模なリフォームの際に検討されることが多い傾向があります。
4.まとめ
今回は、和室への業務用エアコンの設置に関するコラムでした。業務用エアコンを和室に設置する際は、景観や建物への影響、本体の機能等を十分に考慮していただければと思います。
和室への業務用エアコンの設置をご検討の際は、ぜひお気軽にエアコンセンターACへお問合せください。
カテゴリー:業務用エアコンについて