エアコンセンターACの業務用エアコンコラム
天井カセット形エアコンの露出設置を空調のプロが解説【実例あり】
業務用エアコンの設置を検討されている方にとって、天井カセット形の室内機は人気の選択肢の一つです。しかし、その中でも「露出設置」という設置方法があるのをご存知でしょうか?露出設置と聞くと、なんとなく見た目のご心配をされる方もいるかもしれません。しかし、設置場所によっては空間に調和する洗練された仕上がりにすることが可能です。 本記事では、天井カセット形エアコンの露出設置について、そのメリット・デメリット、そして具体的な実例を交えながら解説いたします。
1.天井カセット形業務用エアコンの「露出設置」とは
天井カセット形の室内機は、本体機器や配管・配線を天井に埋め込んで設置する方法が一般的です。室内機を目立たせずに設置することが出来るため、すっきりとした見た目に仕上げることができます。しかし、「露出設置」はこれとは異なり、機器全体が露出した形で設置される方法です。

天井カセット形の露出設置は、天井面から一段下がった形で設置されます。天井裏のスペースが十分に無く機器の埋め込みが出来ない場合や、既存の天井を大きく加工したくない場合、デザイン上あえて機器や配管を無骨に見せたい場合などに採用されます。 また、リフォームや新築工事で、空間を広く見せたい場合にも露出設置が選ばれることがあります。
2.露出設置のメリット・デメリット
「露出設置」は特定の状況下で有効な手段ですが、メリットとデメリットをしっかり理解した上で検討することが重要です。
2-1.【メリット1】天井内スペースが不要
まず大きなメリットとして、天井内のスペースが不要なことが挙げられます。天井裏に十分なスペースがない建物や、そもそも天井材を張らずに配管等がむき出しになっているスケルトン天井でも、露出設置であれば天井カセット形の導入が可能です。
2-2.【メリット2】メンテナンス性の向上
室内機が露出しているため、点検・修理などのメンテナンス作業が比較的容易に行えます。天井裏に潜り込む必要がないため、作業時間も短縮されメンテナンスコストの削減にも繋がります。
2-3.【メリット3】空間の個性を際立つ
無骨なインダストリアルデザインや、あえて配管や設備を見せるようなコンセプトの空間では、露出設置がさらに空間の個性を際立たせる要素となることもあります。複雑な配管やむき出しの機器本体が、空間デザインの美しさに繋がります。
2-4.【メリット4】結露を防ぐことが出来る
天井内にエアコンを隠蔽設置すると、結露のリスクが生じる場合があります。特に、天井内が高温多湿な環境になりやすい場合、室内機本体が結露しやすくなるためです。 一方、開放的な露出設置の場合、室内の換気さえ十分に行われていれば、こうした結露の懸念を軽減できます。
2-5.【デメリット1】コストが上がる可能性がある
天井内にエアコンを埋め込む場合、配管は天井材の上を通るため人目に触れることはなく、室内機と室外機を最短ルートで配管できます。一方で本体を露出設置する場合は、全体を美しい仕上がりにするために、配管を天井の梁や壁面に沿って施工します。そのため、結果として配管長が長くなる傾向があります。 また、むき出しになる配管は、仕上げにスリムダクトやラッキングなどを施すなど美観に留意する必要があります。これらの材料や加工費がかかるため、天井内に埋め込む方法に比べて、総コストが上がる可能性があります。

2-6.【デメリット2】定期的なお手入れが推奨される
エアコン本体や配管の露出部分は、どうしてもホコリがたまりやすくなります。そのため、清潔感を維持するには定期的な清掃が必要です。デザイン性とのバランスも考慮しながら、こまめなお手入れをご検討ください。
3.天井カセット形エアコンの露出設置実例集
実際にどのような場所で天井カセット形の露出設置が採用されているのか、具体的な実例を見ていきましょう。エアコンセンターACで天井カセット形のエアコンを露出設置したお客様の例をご紹介いたします。
3-1.ジムやライブハウス
ジムやライブハウスのような空間は天井が高く、配管やダクトが露出設置されているインダストリアルなデザインが好まれる傾向があります。このような空間では、業務用エアコンの天井カセット形をあえて露出設置することで、空間全体の雰囲気に溶け込み、むしろクールな印象を与えることができます。

3-2.工場や作業場
工場や作業場、倉庫といった空間では、効率性と機能性が最優先されます。これらの環境では、埃や油などが舞う環境も多く、定期的なフィルター清掃やメンテナンスが推奨されます。露出設置であれば日常的な清掃はもちろん、故障時の修理・メンテナンスが格段に行いやすくなります。見た目よりも実用性を重視する場所だからこそ、露出設置のメリットが最大限に活かされます。

3-3.美容室やバー
美容室やバーでも露出設置はよく採用されています。特に、ヴィンテージ感をテーマにした店内や、コンクリート打ちっぱなしの構造物では、あえてエアコンを露出設置することで、機器が内装の一部として自然に調和します。
例えば、むき出しのコンクリート壁や木材を基調とした空間に、天井カセット形の室内機を露出設置することで、洗練された無骨さを演出することが可能です。配管を黒く塗装するなど、デザインの一部として見せる工夫を凝らすことで、エアコンが空間のアクセントとなり、おしゃれな雰囲気を醸し出すことができます。

4.まとめ
今回は、天井カセット形業務用エアコンの露出設置に関するコラムでした。機器は同じでも、設置方法によって見た目やメンテナンス性が異なってまいります。エアコンセンターACでは、メリット・デメリットも踏まえながら、お客様の空間に最適な設置方法をご提案いたします。
業務用エアコンの設置をご検討の際は、ぜひお気軽にエアコンセンターACへ お問合せください。
カテゴリー:業務用エアコンについて