エアコンセンターACの業務用エアコンコラム
業務用エアコンを自宅に導入?一般家庭に設置する際の注意点を解説
「業務用エアコン」と聞くと、オフィスや店舗の広い空間を快適にするためのもの、というイメージが強いかもしれません。しかし近年では、広いリビングや吹き抜けのある住宅などに業務用エアコンの設置を検討する方が増えています。
本記事では、業務用エアコンの自宅設置について、プロの視点からその可能性と注意点を詳しく解説します。
1.業務用エアコンは自宅に設置できる?
結論から申し上げますと、業務用エアコンをご自宅に設置することは可能です。
しかし、業務用エアコンとルームエアコンには、いくつか違う部分があります。業務用エアコンは、広い場所全体をムラなく効率よく冷やしたり暖めたりすることに優れていますが、一方で、ルームエアコンは部屋の空気を快適にするための色々な機能が付いていたり、豊富なカラーリングでデザイン性に優れたりと、異なる特徴があります。

2.業務用エアコンの特徴
2-1.高い冷暖房能力
業務用エアコンの最大の特徴は、冷やしたり暖めたりする能力が強く、優れていることです。広い場所や、人の出入りが多い場所でも、室温を効率よく調整することができます。 ルームエアコンはご自宅の6~30畳(10~50㎡)で使用できる機種が主流ですが、業務用エアコンは50㎡・100㎡、もちろんそれ以上の場所でも使用可能です。
2-2.豊富な形状
業務用エアコンの良いところは、取り付ける場所や建物のつくりに合わせて、色々な形の室内機を選べることです。ルームエアコンは壁掛形がほとんどなので、様々な形状から選べることは業務用エアコンならではのメリットです。ここでは、業務用エアコンの形状をいくつかご紹介します。
<天井カセット形>
天井に埋め込むため、室内をすっきりと見せることができます。4方向吹出し、2方向吹出し、1方向吹出しなど、風の流れ方も多様です。

<天井吊形>
天井から吊り下げるタイプで、比較的設置が容易です。広い空間に均一に気流を届けやすいのが特徴です。

<壁掛形>
壁面に設置するタイプで、ルームエアコンに近い形状です。ですが、ルームエアコンよりも能力や馬力がよりパワフルになっています。

<その他の形状>
エアコンの存在を感じさせないダクト形やビルトイン型も人気です。その他にも、床面に設置する床置形や、天井吊形でありながら吹き出し口が4つある天吊自在形などのご提案も可能です。

3. 自宅に業務用エアコンを設置するための注意
魅力の多い業務用エアコンですが、一般家庭に設置する際には注意すべきこともあります。ここでは、特に気を付けるべき3点についてご紹介します。
3-1.電源の種類
多くのご家庭では、電力会社と「従量電灯契約」という契約を結んでいます。こちらは、一般家庭向けの電化製品を使用する場合に適した契約方法です。ですが、3馬力以上の業務用エアコンの電力を従量電灯契約でまかなうことができないため、別途、設置前に「低圧電力(動力)契約」を結ぶ必要があります。
低圧電力契約を結んでいるご家庭は珍しく、ほとんどの場合で業務用エアコンの設置前には契約電力の見直し、電気工事が必要になります。なお、電力契約の変更時は、電気工事士の資格を持つ専門業者や電力会社にご相談ください。業務用エアコン専門の空調業者は、電気工事士の資格を持っていることも多いので、まずは空調業者に相談することもオススメです。
3-2.設置スペース
業務用エアコンの室内機と室外機は、ルームエアコンよりも大型になる傾向があります。設置場所には十分なスペースが必要です。特に、天井に埋め込むタイプの室内機は、天井裏にスペースがあるか事前にしっかりと確認する必要があります。壁や天井の強度も重要になりますので、希望の機器が設置できるか、まずは現場調査を依頼しましょう。
3-3.機能やデザイン
業務用エアコンは、ルームエアコンのような多機能性は期待できない場合があります。加湿・除湿の細かな設定、Wi-Fi連携などの便利な機能が必要な場合は、費用と実現可否を購入前にしっかりとご確認ください。重視したい機能がある場合は、ルームエアコンも含めて検討する必要があります。
また、デザインについても注意が必要です。 メーカーにもよりますが、業務用エアコンはシンプルなデザインや白や黒・木目など汎用性の高いパネルカラーが多い印象です。ルームエアコンとは違い、一般的には豊富なカラーバリエーションは期待できません。ターコイズやローズピンクなど色味にこだわりがある場合や、デザイン性の優れた壁掛形の室内機を希望する場合は、ルームエアコンをおすすめいたします。設置場所や内装に合わせて、最適な機器をお選びください。
4.まとめ
業務用エアコンを自宅に設置することは可能ですが、電源の種類、設置スペース、機能やデザインなど、ルームエアコンとは異なる点があるため注意が必要です。
また、ルームエアコン、業務用エアコン以外の選択肢として、業務用エアコンとルームエアコンの中間に位置するハウジングエアコンがあげられます。こちらはルームエアコンより機器・施工ともに高価になりますが、形状の多さや性能の高さ、デザイン性から評価されています。もし、ご自宅へどのエアコンを設置するか迷っていらっしゃるのであれば、まずは専門業者に現地調査を依頼し、具体的なアドバイスを受けることから始めてみていただければと思います。
業務用エアコンの入れ替え検討の場合は、ぜひお気軽にエアコンセンターACへお問合せください。
カテゴリー:業務用エアコンについて