エアコンセンターACの業務用エアコンコラム
冷媒ガス「R22」を使用する古いエアコンは、交換の目安です
エアコンなどに使用されている冷媒ガス「R22」や「R32」について
日々使用しているエアコンの中には「冷媒ガス」と呼ばれる高圧ガスが入っています。
冷媒ガスとは、熱を温度の低い所から高い所へ移動させるために使用される物質の総称で、エアコンの他冷蔵庫などでも使用されております。エアコンが運転している際に圧縮機を使って冷媒に圧力(運転圧力)がかかり、ガスの特性を利用し暖めたり冷やしたりという現象を作り出しています。
目次
エアコンでは冷媒が持つ潜熱の「蒸発熱」を利用して冷房しています
冷媒が蒸発する時には周囲から大量の熱を奪います。この熱を奪う時に発生する「潜熱」の性質を利用して、エアコンは冷房をしているのです。
エアコンに使用される「冷媒ガス」には実は多くの種類があります。この20数年の技術の発達によりより省エネ性が高く、環境に良いガスが生み出されていいます。
冷媒の種類:左から順に年式が新しくなっています
冷媒ガスR22は2020年に全廃されました
過去に生産されていたフロンガスの中でR22と呼ばれる代替フロンがあります。
R22はHCFC(ハイドロ クロロ フルオロ カーボン)と呼ばれる種類に属され、塩素を含んでいますが、水素があるためオゾン層破壊係数が存在する化合物です。R22冷媒は政府間国際協定(モントリオール議定書:1987年)及びオゾン層保護法(1988年制定)に基づき2020年に全廃されました。
今現在はR32、R410Aと呼ばれる新代替物質と呼ばれる新冷媒を使用しています。新冷媒は塩素を含まないため、オゾン層破壊係数0の新代替物質です。新冷媒R32は冷媒封入量が低く、他と比較してもより地球にやさしい物質で、今使用されている業務用パッケージエアコンのほとんどがR32冷媒へと移行しています。
冷媒ガスR22使用のエアコンをお使いではないですか?
今あなたの一番近くにあるエアコンはどの冷媒ガスを使用していますか?
今から約15年前まではこの古い冷媒R22が主流で、空調機には多く使用されています。ご使用されているエアコンがもし「R22」でしたら、すぐにでもお取替えをお勧めします。
ご使用されているエアコンの冷媒がR22であるかどうかは、室外機の側面の銘板内(シール)に記されているので、ご確認ください。銘板が経年劣化で消えている場合は、古いエアコンの可能性が高く、R22冷媒を使用しているエアコンかもしれません。
◆室外機銘板
エアコンの冷媒R22を使用し続けた場合
2020年に全廃されたR22冷媒を搭載したエアコンを使用し続けた場合以下の懸念があります。
- エアコンが故障した場合、ガスの補充ができない。
- エアコンが故障した場合、部品の調達が困難・コストがかかる
- もしかしたら修理不可の可能性も
- 使い続けることで、電気代もかさむ
- ガス漏れが起きると、オゾン層破壊の懸念もある
旧冷媒R22搭載のエアコンはガス漏れや故障をしない限りはご使用いただくことは可能ですが、消費電力は新冷媒R32の約3倍となるために、電気代も多くかかります。
仮に故障した場合、古いR22冷媒使用のエアコンに新しい冷媒を封入することはできません。誤作動を起こしたり、安全性確保に重大な損害をもたらす恐れがあり、非常に危険です。
新しい「冷媒ガス」R32搭載のエアコンについて
最新の「冷媒ガス」R32搭載のエアコンは、R22が使用されているエアコンに比べ、おおよそ3分の1の消費電力で同じレベルの冷暖房を出力できると言われております。※引用:ダイキン工業 <試験条件>東京電力低圧電力契約にて従量料金のみの試算
◆R22・R410A・R32のフロンガスの推移
エアコンセンターACへご連絡いただければ、今ご使用されている業務用エアコンが「R22」冷媒に該当するかどうかお調べいたします。ご使用されている場合は、交換した際の総額のご費用もご案内可能です。エアコンが故障してからではなく、余裕を持って計画的に更新することをお勧めします。
エアコンセンターACにて現場調査時に確認します
お客様からお問合せをいただいたあと、エアコンの設置現場へ赴き現場調査を行います。当社直工店が綿密に現場調査を実施し、今まで使用されていたエアコンの冷媒等の確認を行います。
15年前に設置した業務用エアコンをご使用されている方、業務用エアコンの交換を検討されている方は、エアコンセンターACへご用命ください。
カテゴリー:省エネ・節電
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