エアコンセンターACの業務用エアコンコラム
熱中症対策が義務化?業務用エアコンでできる熱中症対策
年々厳しさを増す夏の暑さは、屋内外を問わず作業現場に大きな影響を与えます。特に工場や倉庫、厨房などでは、気温と湿度の上昇により熱中症のリスクが高まりやすく、早めの対策が重要です。本コラムでは、熱中症対策の義務化や暑さ指数について触れながら、業務用エアコンを活用した効率的な熱中症対策についてご紹介していきます。
1.熱中症とは?
熱中症は、暑さや湿気により体温調節がうまくいかなくなり、体内に熱がこもってしまう状態です。熱中症を防ぐためには、作業環境の温度や湿度の管理が欠かせません。
近年では「暑さ指数(WBGT)」という湿度・周辺の輻射熱・気温の三つを取り入れた指標が使われており、熱中症の予防に役立てられています。

2.熱中症対策が義務化
2025年6月1日より、熱中症対策が義務化となりました。その内容について簡単に解説していきます。
2-1.義務化のポイント
対象の事業者には、体制整備、手順作成、周知などが義務付けられます。
対象となるのは、WBGTが28℃以上または気温31℃以上の環境で1時間以上、または1日4時間を超えて行われる作業です。
2-2.WBGTと暑さ指数
WBGT値は、一般に「危険(31以上)」「厳重警戒(28〜31)」「警戒(25〜28)」「注意(25未満)」の区分があり、
屋内では室温上昇に注意し、定期的に測定して作業計画を見直すことが重要です。
3.業務用エアコンでできる熱中症対策
業務用エアコンは、室内の温度だけでなく湿度や気流も調整できます。
暑さ指数を低く保つためには温度設定を適切にし、湿度を下げることが大切です。
サーキュレーターや天井扇を併用することで、冷気を循環させ温度ムラを防げます。
また、フィルターが詰まると冷房効率が下がるため、月に1〜2回の清掃・点検がおすすめです。
さらに、高温環境では、空間全体よりもスポット冷房が効果的な場合があります。
3-1.天吊厨房型のスポット化
飲食店の厨房などで使われる天吊形厨房用エアコンには風向調整板やダクトを取り付けられるオプションがあり、熱源の近くに集中的に冷風を送ることができます。既設の機器を有効活用でき、省スペースで導入しやすい方法です。

3-2.ビルトイン・ダクト型+蛇腹ダクト
ビルトインや天井埋込ダクト型エアコンを用いて、蛇腹状の柔軟なダクトを作業者の近くまで伸ばし、ピンポイントで冷風を吹き付ける方法もあります。
作業ラインやフォークリフトの待機場所など、特定のエリアに合わせてダクトの位置を自由に調整できるのがメリットです。

3-3.設備用スポットエアコン
ダイキンや三菱重工、日立には天井吊・ダクト形のスポットエアコンがあります。作業者に直接風を当てられるため、高温環境下において効率的に冷房ができます。

3-4.日本キヤリア(旧:東芝)「FLEXAIR(フレックスエアー)」
日本キヤリア(旧:東芝)の「FLEXAIR」は、複数の室内ユニットを必要な場所に分散設置し、狙ったエリアだけを効率よく冷房できるスポット・ゾーン空調です。
柱や壁面への取付が可能で天井ダクト工事が不要です。設置の自由度が高く、既存空間にも導入しやすく、使用場所ごとの個別運転や自動停止など省エネでもあります。

4.まとめ
今回は、業務用エアコンでできる熱中症対策についてのコラムでした。
業務用エアコンは温度・湿度・気流をコントロールできる頼もしい味方です。
フィルターの定期清掃や高性能フィルターの導入、冷房のスポット化で涼しくして、安心して働ける環境を整えましょう。
現場に合わせた機器選定・設置相談は、ぜひお気軽にエアコンセンターACへ お問合せください。
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